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2006年3月宇治市議会定例会を終えて
           2006年4月3日 日本共産党宇治市会議員団

 3月定例会(2月21日開会、3月30日閉会)は「市民に痛みを強引に押し付ける」という市政の特徴がいっそう明らかになり、国政や府政とともに宇治市政でも、小泉構造改革路線の問題点があきらかになりました。3月議会での論戦を通じて明らかになったことは以下のとおりです。

1、値上げラッシュと不況対策無策で市民に痛みを押し付け
 深刻な不況下、下水道料金22%値上げ(2億9300万円)、介護保険料17%値上げ(2億7000万円)、国保料介護分6年連続値上げ(2億1700万円)、市民税増税(6億7000万円)で、あわせて14億5000万円もの市民負担増になります。
 下水道料金は、2ヶ月の使用量50�の一般家庭では、現行の宇治市が6300円であり、京都市5219円、城陽市5922円、久御山町4721円など近隣自治体で最も高いのに7669円に値上げとなります。これは久御山町の1.6倍にもなります。
 介護保険料(1号被保険者)は基準年額が40,300円から47,190円になり、所得が100万円程度の非課税世帯でも35,390円という高額の負担となります。
 市が大規模小売店の進出を野放しにしているために市内小売店が大打撃を受けています。零細小売り店(従業員2人以下)は20年間で337店も減少する一方、大型店(従業員50人以上)は10店から24店に増加しました。

2、教育予算が削減、さらにこれから住民サービス後退が
 教育費(大久保小建替え除く)比率は8.01%で、昨年の8.2%より減少しました。類似団体の教育費比率(決算)12.2%に比べても極めて少ない教育費です。学校の耐震補強や施設改修が遅れています。
 市民運動と議会論戦で大久保小への消防分署合築は断念させました。しかし、中庭がほとんどないうえ、建物間が5.5Mしかなく、一日中日がささない教室ができるなど、問題だらけなのに、宇治市はこの計画を強行しようとしています。さらに説明会すら拒否しており、市民の声を聞かない姿勢も大問題になっています。
 保育所定員が不足し72人(18年度当初)も入れません。
 槇島育成学級は、教育委員会自身がこれまで「使えない」としてきた老朽プレハブ施設を再利用している貧困な状態です。
 「障害者『自立』支援法」によって、障害が重い人ほど大きな負担が大きくなるのに、宇治市の負担軽減策は不十分です。
 さらに、「第4次行政改革実施計画」で「使用料・手数料の見直し」「補助金・交付金の見直し」「保育所民営化の推進」「可燃ごみ収集の民間委託化」など、住民サービス削減をすすめようとしています。

3、大規模開発・財政破綻につながる市町村合併(30万都市構想)を画策
 市長は宇治・城陽・宇治田原・井手の自治体合併を推進しています。30万都市を目指すとしています。これは、大規模開発で人口1万人増をめざすものです。結局、市長の目指す合併は、大規模開発で町を壊し、財政破綻を引き起こすことになるのではないでしょうか。

4、福祉サービス公社の不祥事、まともな調査もなく幕引き
 宇治市福祉サービス公社(宇治市100%出資)が市有地を利用した公社職員用駐車場の料金不明事件をおこしました。しかし、宇治市は独自調査もせず、真相究明ができていません。市自身の財産管理が乱雑であり、出資法人の指導責任も果たせていない重大問題です。

5、市民を戦争計画に動員する「宇治市国民保護計画」づくりを推進
 政府が有事法制化で国家総動員体制を構築するため地方自治体に体制づくりを強要するなか、宇治市は昨年、自衛隊OBの危機管理課参与を置きました。今年は「宇治市国民保護計画」を策定しようとしています。この「計画」は、有事(戦争)を「災害」と位置付け、市民を総動員するもので、黄檗・大久保自衛隊基地の「軍事」活動を優先させて市民を「避難」させることなど、とんでもない内容が含まれるものです。
以上

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