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2017年9月定例会について

       2017年11月2日 

日本共産党宇治市会議員団

 宇治市議会9月定例会(9月19日開会、10月11日閉会)は、安倍内閣政権私物化を糾明するため野党が憲法に基づき要求した臨時国会の冒頭に解散するという政治情勢のもとで開かれた議会でした。市が88億円歴史公園の一方で私立幼稚園廃園を打ち出しました。議員団は国保料2.5万円引下げ条例案、学校給食委託予算を削除する予算修正案を議員提案するなど建設的提案を行いました。

 

1、88億円歴史公園の一方で、大久保幼稚園廃園方針

 市教委は、市立大久保・神明・東宇治・木幡幼稚園の4園体制を見直し、19年度末に大久保幼稚園を廃園にする方針を打ち出しました。廃園決定のために市長は17年12月市議会定例会に大久保幼稚園廃園条例を提案するとしています。また、18年度から預かり保育を「神明」「木幡」で試行、19年度から3年保育を「東宇治」で試行実施するとしています。

 市長と市教委が3年保育の実施などを怠ってきた結果、園児数が減少していたのであって、園児数減少を理由にして廃園する方針は転倒しています。まず3年保育実施などやるべきことを行うべきです。

 保護者・関係者や地元との調整もなく強行しようというもので、保護者や地元から廃園反対の声が上がっています。

 市長は、幼稚園廃園の一方で、88億円の太閤堤跡の歴史公園を強行ようとしており、税金の使い方・やるべき施策が間違っています。

 

2、国保料2.5万円(4人家族)引下げ条例を議員団が提案

  宇治市の国民健康保険会計は、8年連続の黒字で、昨年度の黒字額は8億円、貯め込んだ基金8億円と合わせて16億円もの累積黒字があります。党議員団は世帯割・人数割の国民健康保険料をそれぞれ5千円引下げる条例を提案しました。これにより、4人家族では2.5万円の引下げとなります。これは約3億円の財源で可能なものです。

 これに対し民進・自民・公明は「(引下げは)後年度の大幅引上げが懸念される(民進)」などと反対しました。他市並みに一般会計から繰入をすれば引下げは可能です。

 

3、学校給食委託の予定価格、業者意向で大幅アップ

 市の小学校給食は22校中14校が民間委託されています。来年度契約が切れる4校(莵道、大開、岡屋、宇治)の入札が行われますが、市は予定価格を決めるのに当たって、事業者意向や大阪府内の自治体を中心に予定価格を調査し、予定価格を引上げることにし補正予算を提案しました。その結果、予定価格が、前回(3年前)の落札額に比べて莵道1.18倍、大開1.3倍、岡屋1.08倍、宇治1.3倍もつり上げられたことになります。前回の入札は4校いずれも予定価格以内で落札されており、予定価格が特段安すぎたということはありませんでした。予定価格について市財務規則で「取引実例価格」を参考に決めることとなっており、実例価格は前回落札額であり、法令違反といえるもので、また高値での入札は市に重大な損害を与えることになります。

 党議員団は、9月定例会に提案された予算1.82億円(債務負担行為)を削除する修正案を提案しましたが、民進、自民、公明などが反対し否決となりました。

 

4、教員の超過勤務、C中学では53%が月80時間超(過労死ライン)

 教員の長時間勤務が社会問題になっていますが、党議員の質問で、市立学校での実態が明らかになりました。C中学では過労死ラインである月80時間超の超過勤務者が53%、100時間超勤務者が44%にも達していることが明らかになりました。これは14・15年度に実施した抽出調査によるものです。党議員の人員増を要求する質問に、市教委は「国・府に要望する」、また部活動の休養日の検討や教職員の負担軽減に取り組みたいと答弁しました。

 

5、モリ・カケ疑惑解明の意見書に民進も反対し否決

 党議員団が「森友学園、加計学園問題についての真相解明を求める意見書」を提案しました。衆院選の一大争点でしたが自民・公明に加え、国政野党だった民進も反対し否決となりました。

                                         以上

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