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2016年12月市議会定例会について

       2017年2月17日 

日本共産党宇治市会議員団

 宇治市議会12月定例会(12月27日開会、1月27日閉会)は、市長選挙後初めての議会でした。昨年12月の市長選挙は、中学校給食の実現や医療費助成拡充を求める運動が広がる中、また戦争法廃止や脱原発の市民の共同が広がる中での選挙でした。こうしたもとで各候補とも中学校給食や保育所待機児解消に言及せざるを得ない状況でした。選挙結果は残念でしたが、その後の12月定例会は、市民要求が実現にむけ動き出した議会でした。

 

1、中学校給食実現、中学卒まで及び療育手帳Bの医療費無料化へ

 中学校給食の実現を求める市民請願が全会一致で採択され、市教育委員会も実施の方針を決定し、新年度予算に中学校給食実施に向けた調査費が計上されました。

 中学卒業までの医療費無料化は、党議員の一般質問に「拡大させていきたい」と答弁し、市は今年9月から実施することになります。これらは市民請願が自民・公明・民進などによって繰り返し否決されるもとでも粘り強く取り組んでこられた市民運動の成果です。

 療育手帳Bの方への医療費無料化は、市民請願が全会一致で採択されたにも関わらず市は他の障害に対する医療無料化ができていないことを理由に実施を拒否し続けて来ました。しかし来年1月から無料にする予算が計上されました。

 

 

2、北陸新幹線延伸、太閤堤跡公園のPFI事業化推進に固執

 自公両党が強引に進めようとしている北陸新幹線の京都南部を通過する延伸計画は、膨大な地元負担やJR奈良線の第3セクター化の可能性など問題が大きい上に、経済効果や交通利便向上に繋がらず、商工団体からも「奈良線複線化を優先」との声も上がっています。それでも、市長が旗振をし京都南部に新幹線を通そうとしています。

 市長は太閤堤跡歴史公園の交流ゾーンを大手大企業に設計・建設・運営に至るまで20年間委ねてしまうPFI方式で進めようとしていますが、市議会は二度にわたり予算を削除し認めませんでした。にもかかわらず、市長はPFI方式に固執し続けています。しかし検討が詰まらず新年度予算にすら計上できませんでした。

 

 

3、小学校給食調理民間委託予算、入札不調で25%予算増

 宇治市の小学校給食の調理民間委託は、この間発注金額の高騰が続いています。昨年12月実施の大久保小学校分の入札は不調になり、業者の予定価格引き上げ要求によって、市は予算額を25%も引き上げる追加補正予算を提案。党市議団は業者いいなりの予算額引き上げに反対しましたが、賛成多数で可決されました。予算可決後、「適正な予定価格にするとともに入札のあり方を再検討すべき」とする付帯決議を提案。同附帯決議は賛成多数で可決されました。議会の意思が示されたにも関わらず、市長はほぼ同額で入札業者を応募する告示をしました。いま給食調理の民間委託のあり方が問われています。

 

 

4、国民健康保険料据え置きーーー他市なみ繰り入れで引き下げるべき

 宇治市は2017年度の国民健康保険料を据え置き、引き下げをしませんでした。

 2016年度の国民健康保険会計は5.4億円の黒字見込みで、8年連続の黒字となります。また、保険料を軽減するための法定外繰り入れ金は、他市が当たり前に出しているにも関わらず宇治市は一円も出していません。

 宇治市はこれまで「収入を少なく、支出を多く見込む」予算編成をしてきたことから、結果として毎年黒字になっています。こうした予算の組みかたを改め、他市並みに繰り入れれば保険料引き下げは可能です。

 

 

5、維新市議の政務活動費4割が「不適当」ーー100条委員会

 秋月新治市議の2013年度の政務活動費の不適切な支出を調査してきた100条委員会(宮本繁夫委員長)が、同市議が支出した16万5550円のうち約4割が不適切であるという調査結果をまとめました。

 ガソリン代の中に暖房用の灯油購入費やラジアルタイヤ代が含まれており、また年度が違う領収書(ガソリン・事務用品)も発覚。その後同市議が経営する人材派遣会社あてのバインダー代の混入も明らかになりました。これに対し、同市議が逆に議会職員を提訴し、公判中を理由に問い合わせへの回答を拒否してきました。こうしたことから地方自治法100条による調査権限を持った特別委員会を設置し調査してきました。

 調査の中で、人材派遣会社の送迎用のガソリン代を、街宣活動を行っていたと説明するなど「公私混同」も明らかになり、業務と政務活動という公私の区別が明確でなく「適当と判断できない」と結論を出しました。

                           以上 

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