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2016年9月市議会定例会・臨時議会について
             2016年10月28日 日本共産党宇治市会議員団
 宇治市議会9月定例会(9月16日開会、10月13日閉会)は、現市長任期最後の議会で、安倍政権が安保でも経済でも大型事業推進でも暴走を続ける最中で行われた議会でした。また10月31日に決算書の間違いを訂正するための臨時議会が開かれます。

1、市民の声きかず、100億円の太閤堤公園推進の一方で子育て、高齢者福祉に背を向ける現市政
 市長は、太閤堤跡歴史公園事業計画に、公民館を廃止するとともに複合施設化、巨額事業化、PFI事業化を進めてきました。しかし、市民や議会の理解を得ることができず、「観光特化」し、公民館問題と切り離すことになりました。
 宇治公民館の耐震不足・老朽問題が、4年間棚ざらしにされたばかりか、18年度中に真横の踏切が閉鎖されアクセスがなくなるというのに、公民館更新計画などがないという事態になっています。にもかかわらず、どうするかの方針もまだありません。
 この巨額事業推進に力を入れる一方で、子どもの医療費助成は府南部最低です。保育所待機児は、14年4月1日81人であったものが16年4月1日125人と急増しました。これは現市長任期中には1箇所も建設計画を立てなかったためです。中学校給食は府内26自治体中22自治体が実施もしくは検討中であるのにもかかわらず、宇治市はいまだに未実施です。
 特養ホームの入居費用が年金13万円の方で17万円にもなり、これは4割の入居に相当します。さらに特養ホーム待機者は315人もおられます。深刻な高齢者福祉の実態に市長は無策です。

2、リニア・北陸新幹線など巨大開発の旗振り役を自民と競う
 安倍政権の暴走政治のもとで、地方経済が悪くなり、アベノミクスが破綻していることが一層鮮明になる中で、再び巨大開発の推進で乗り切ろうとしています。そうした中で、京都南部でリニアや北陸新幹線を推進しようとする動きが急浮上しています。市長が京都南部の「北陸新幹線京都府南部ルート誘致促進同盟会」の副会長になり、自民党と競って旗振り役をしています。1兆7千億円の北陸新幹線延伸は、平行路線として奈良線がJRから経営分離される可能性があり、地元負担の課題すらまともに検討せずに進めようとしているものです。

3、国保料引き下げ条例、商業まちづくり条例、大型店出店撤退の規制条例の3条例を共産党が議員提案
 宇治市の国保料は、給与収入300万円の3人世帯(40歳代夫婦と子)で、年間38万1,400円にもなり負担の限界を超えています。党市議団は、3人世帯で2万円の保険料引下げを議員提案。必要な財源(保険料収入減少額)は2億1千万円です。
 国民健康保険会計は7年連続で巨額黒字で、2015年度は4億2千万円もの黒字。また、ため込んだ「基金」は、今年3月末で9億8千万円にもなっています。他の自治体が当たり前に行なっている保険料軽減のための一般会計繰り入れ金を宇治市は一円も出していません。他市並みに繰入れれば引き下げが可能です。引き下げ条例は自民・公明・民主などの反対で可決されませんでした。
  大手スーパーの進出で地元商店街・商店が疲弊してきましたが、そんなときイオン大久保店、イトーヨーカドー六地蔵店(来年2月)などの撤退で、買い物難民問題やまちづくりへの深刻な影響がでています。党市議団は商業まちづくり計画を決めるための条例と、大型店の出店・撤退を規制する条例を提案しました。2条例は自民・公明・民主などの反対で可決されませんでした。

4、JR奈良線の生活踏切廃止の機能補完をもとめる請願、原発避難者の住宅支援継続を求める請願は全会一致で採択される
 JRと宇治市は、六地蔵ー黄檗駅間、全5か所の生活踏切などを7月下旬に住民理解を得ず封鎖しました。1345人からの署名が提出されているのにこの声を聞かず強行したものです。しかも市道廃止に必要な議会の議決を取らず、市長権限での「供用廃止」という方法で事実上の「市道廃止」をするなど手続きの問題点も明らかになりました。
 住民から「生活踏切の機能を補完する措置を求める請願」が提出され全会一致で採択されました。市長の決断が求められていますがこのことに沈黙したままです。
 東日本大震災から5年半が経過しましたが生活再建はままならない状況の中、国と福島県は、17年3月末をもって、区域外への自主避難者に対する住宅の無償提供を終了させる方針を示しました。
 16年8月末日現在の宇治市内への避難者は、「避難者登録制度」の登録者等で、少なくとも33世帯、62名となっています。避難者の住宅支援を継続するよう強く求める請願を採択し、意見書を福島県や国・府に提出しました。

5、決算書誤り放置して臨時議会開催の異例事態
 9月定例会に提案された決算書に誤りがあり、訂正するため10月31日臨時議会が開かれることになりました。9月議会最終日に市が誤りを発見しながら、5日間も放置しました。議会会期中に訂正せずに閉会したため、臨時議会を招集しなければならないというかつてない深刻な事態です。
               以上

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