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2015年12月市議会定例会について

            2016年1月6日 日本共産党宇治市会議員団

 

 宇治市議会12月定例会は12月2日に開会し、25日に閉会しました。

 9月市議会で「太閤堤跡歴史公園」のPFI事業予算が削除されたのにもかかわらず、市長は12月市議会で事業推進に巨額を投じることに固執しています。その一方で水道料金大幅値上げを行いました。

 市集会所と集会所管理人制度を存続するための条例が可決され、「市集会所廃止条例」を市民の世論と運動で廃止することができました。

 

1、市集会所全廃をやめさせ、民間集会所助成拡充

 宇治市が強行しようとした市集会所132箇所全廃プランを中止させる画期的な決定がされました。3年前、市長が市集会所と管理者制度を廃止し、小修繕は地元負担にするために、市集会所設置条例の廃止を議会に提案。民主・自民・公明などが賛成し、数の力でゴリ押ししましたが、この方針に同意する町内会はごく少数しかなく、強行できませんでした。その後も宇治市は「(集会所廃止の)プランの理念は正しい」と言い張り続けました。

 しかし、12月市議会で、市集会所を存続させる「市集会所に関する条例」「管理人制度存続のための条例」が共産・民主などの賛成多数で成立しました。また、民間集会所への助成を拡充するための条例も共産・民主などの賛成で可決されました。

 「ラブホテル規制条例を一部改正する条例」については、現行のラブホテル規制条例から、「集会所から100㍍以内の建設を規制」を取り払おうとする改悪であり、共産、自民・公明が反対し、市長提案の条例案が否決されました。

 これらのことは、市民の世論が市政を動かしたものといえます。

 

2、市長は80億円の太閤堤跡歴史公園計画に固執

 9月市議会で太閤堤跡歴史公園のPFI事業予算が議会で削除されました。ところが、市長は「人口減少社会において」「交流人口の増加につながる施策で観光振興の中心的事業」と述べ、80億円かける太閤堤跡公園に固執しています。

 PFI事業は企画・設計・建設・運営に至るまでを20年間もフリーハンドで大手民間業者に委ねるもので、観光客増や市の税収増に効果を見込めるものではありません。その一方で、水道料金水道料金大幅値上げを強行しました。

 

3、低所得者・市民の台所を直撃ー水道料金大幅値上げ

 平均的な使用量(14㎥)の家庭は1,460円から1,768円と21.1%の値上げ。低所得家庭の基本料金(~8㎥)は400円から540円へ35%の値上げです。これは基本料金部分を大幅値上げしたからで、一般家庭や低所得者ほど厳しい値上げです。

 市は、今後4年間で耐震化工事や施設の更新のために45.8億円が必要で、その7割を企業債(借金)で賄っても12.5億円が不足するため、水道料金の値上げが必要だと説明しています。

 しかし、これは工事の予定価格であり、実際に入札すれば大きく減額されます。落札率が仮に85%だとすれば、6.9億円も事業費が減ります。

 収入面でも、国からの交付税が増額されることから一般会計からの繰入れ金が増額されますが、こうしたこと等も値上げの財政計画から漏れています。

 収入を少なく、支出を多く見込んで大幅値上げを押し付けるものです。   

 また、市は今後の事業費45.8億円の3割を「現世代の水道料金」で負担してもらい「将来世代」に負担させないため水道料金を引き上げると言っています。水道などの社会資本整備は将来世代も含め長い期間使用するものであり、現世代と将来世代が負担すべきものです。こんな理屈で水道事業を経営し、市民に負担を押しつけることは許されません。

 

4、保育充実、国保料引き下げ請願に民・自・公が反対

 「誰もが安心して子どもを産み、育てられるよう宇治市の保育の充実を求める請願」「国民健康保険料の引き下げを求める請願」は民主・自民・公明などが反対し不採択となりました。

 また、「高浜原発の再稼働に反対する意見書」「沖縄県辺野古への新基地建設の断念を求める意見書」に民主・自民・公明などが反対し否決されました。

                以上

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