top of page

2011年6月市議会定例会について             
                   2011年7月6日 日本共産党宇治市会議員団 
 宇治市議会6月定例会(6月10日開会、6月30日閉会)は、市議会議員選挙後最初の定例議会で、私たちは「くらしを守り、防災まちづくりをすすめる」という公約実現に全力をあげました。
 6月定例会の開会日-10日、向野憲一副議長が急逝しました。有権者の皆さんにお世話になった直後であり残念であり痛恨の極みです。後任を決める最終日の副議長選挙で、宮本繁夫議員が満票で副議長に選出されました。

1、国民健康保険料引き下げ条例を議員提案

 宇治市の国民健康保険料は、10年連続引上げられ、10年間で1.5倍にもなりました。今年度の引上げによって所得200万円4人家族で保険料は43万7200円にもなり、負担の限界を超えています。
 私たちは、社会議員団(3人)と共同で国民健康保険料引下げ条例を議員提案しました。1人当り保険料と世帯当り保険料をそれぞれ8000円引下げるという内容です。
 この引下げに必要な財源は4億7千万円です。これは、「取りすぎて」発生した黒字の一部を活用し、一般会計繰入金を府内15市並みに増額すれば確保できる金額です。
 宇治市は、「国保運営協議会」に、2010年度の黒字は6245万円との見込みを報告。同協議会はその見込みをもとに、保険料引上げすべき、と答申しました。しかし、2010年度黒字は4億7295万円で、大幅な見込み違いとなりました。自民議員は「運営協議会に諮問し、(値上げ)答申をいただいた」ことを引下げ条例への反対理由にしました。しかし、市の見込み違いによって、運営協議会が引上げ答申を出したのですから、見込み違いが明らかになった今、引下げるのは当然ではないでしょうか。
 宇治市は「(10年度は)値上げしなくても黒字だった」と答弁。引上げし過ぎたことを認めざるを得ませんでした。
 国民健康保険料引上げ条例には無会派議員も賛成し賛成10人でしたが、民主・自民・公明が反対し、否決となりました。

2、防災まちづくりを

 福島原発の事故はいまだに収束のめどが立たず、原発が制御できない危険なものであることが明らかになり、「原発からの速やかな撤退」が必要です。党議員の追及に市長は「軽々に結論づけることはできない」との答弁に終始し、明快な発言を拒否しました。
 宇治川堤防は、秀吉が砂と土を盛って築堤したもの。しかも、液状化「危険度大」の地域に作られています。党議員の「安全再点検を求めよ」との質問に対し市長は「指摘を踏まえ、専門家の意見を聞き、十分考えていきたい」と応じました。
 天ケ瀬ダムは、現在の耐震基準である河川施設構造令(1976年施行)ができる12年前に建設されたダムです。また、2005年に策定した「ダム耐震性の照査基準」による点検が未実施のダムです。党議員の追及に川端副市長は「安全性確保について国に働きかけてまいりたい」と答えました。
 1996年の調査で宇治市内の主要な橋梁23本中19本が「補強・対策必要」と診断されたにもかかわらず、1本も対策が実施されていません。党議員の質問に「具体的な対策を検討」すると答えました。

3、2013年度中に全学校で耐震改修実施へ

 西小倉地域の4校は、統廃合を検討していることを理由に耐震改修の計画がありませんでした。党議員団は、東日本大震災の教訓からも「全学校での耐震改修こそ急務」と要求してきました。市長は6月議会本会議で「2013年度中に耐震改修をめざしたい」「空調設置もおこなう」と方針変更を表明しました。  そうしたなかで、今年中に決定するとしてきた西小倉地域の学校統廃合計画は、今年中に決める必要が無くなりました。 

4、保育所待機児101人の解消を

 保育所不足で、101人(6月10日時点)もの待機児がいます。とりわけ乳児(0歳?2歳)の待機児が84人も占めています。2年後に東宇治地域で120人定数の新たな保育所建設が予定されています。しかし、待機児童が今以上に増加することが予測される広野・中宇治地域の対策が遅れています。深刻な保育所不足なのに、具体的保育所増設の計画はありません。

5、獣害対策の予算400万円計上

 宇治市は「鳥獣被害防止計画」(3月策定)をこのほど公表しました。計画の内容は、年間、イノシシ30頭、ニホンジカ60頭、アライグマ20頭を捕獲する、3年間で防護柵を3.4km設置するというものです。  被害額20万4000円を3年間で半減するとしていますが、市は被害実態の全容を把握しているわけではありません。また、防護柵設置は資材費を全額助成するもので農家組合が設置することとしており、課題は多く残されています。
 党議員は「実情把握を地元に入って行うべき」と、要求しています。 

6、各派幹事会など全会議が公開に

 私たちは、議会の全会議の公開を求めてきました。これまでは、全会派の同意が得られず、非公開となっていました。
 6月30日の幹事会から、市民傍聴も可能になりました。

以上

bottom of page