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2016年3月市議会定例会について

       2016年4月6日 日本共産党宇治市会議員団

 

 宇治市議会3月定例会(2月22日開会、3月30日閉会)は山本市長任期最後の予算議会で、その評価が問われる議会でした。党市議団は条例提案2本、予算修正案2本、意見書・決議2本を提案するなど、市民の声を市民の立場で建設的提案を行い多くの成果を上げることができました。

 いま、国政でも宇治でも、世論と論戦で政治が動きつつあります。

 

1、太閤堤跡公園事業費25.6億円など2つの予算を削除・修正

 太閤堤跡歴史公園事業は市長の公約目玉事業です。このPFI事業の債務負担行為設定(19年間の財政出動の約束)25.6億円が全額削除されました。

 同事業に80億円もかけることは税金の使い方がまちがっています。堤防跡で観光客が増えるか疑問であり、PFIは設計・建設・運営を一括して大企業に委ねるもので、複合施設では教育事業である「公民館」は運営できません。

 予算委員会で共産委員がPFI予算25.6億円の削除を提案し、自民・公明なども賛成し予算が削除されました。

 今後は第一に規模の縮小。第2に複合施設をやめ、公民館・市民会館は存続し建て替え。第3にPFIをやめて地元業者に仕事を回す見直しをすべきです。

 可燃ごみの一部と不燃ごみの全部の収集・運搬を受託していた業者が役員の暴力事件によって指名停止処分を受け、次年度の事業を受託できなくなりました。市長は今後4年間もの長期契約をすべく債務負担行為設定を提案。党市議団が、ゴミ収集事業のあり方を1年かけて検討するため1年間の委託契約にすべき、として減額修正を提案。自民・公明なども賛成し、市長提案の予算が減額されました。

 

2、アスベスト救済意見書、学校施設改修もとめる請願採択

 アスベスト被害の救済制度を求める意見書が全会一致で可決、政府に送付しました。昨年9月にアスベスト訴訟原告が議会で意見陳述し請願提出。しかし採択されませんでした。今年1月に裁判勝訴するなど運動が広がり、党市議団提案の意見書が可決されました。

 雨漏り老朽校舎、臭い便所改善などの放置が社会問題になっていますが、教育施設の改修を求める請願が全会一致で採択されました。市民運動が結実したものです。

 

3、政務活動費100条調査委員会設置、政治倫理条例制定

 おおさか維新の秋月市議の政務活動費を調査する100条調査委員会を提案。全会一致で設置されました。ラジアルタイヤや灯油をガソリンとして支出。また会社のガソリンと公私混同し支出しています。

 昨年3月、元自民市議の政務活動費問題を契機に議会基本条例を改正(共産提案)しました。そして今定例会で政治倫理条例を制定しました。条例では倫理基準
違反の疑いがあれば、有権者の200分の1(15万人有権者であれば750人)または市議5人以上の連署で「審査請求」ができるとしています。

 

4、80億円太閤堤跡歴史公園よりも子育て応援を

 15年度の転出超過が1083人で転出超過自治体全国ワースト14位に。市長就任後短期間に「全国実質最下位」に転落したのです。20〜29歳男性が5年間に1割減少など、就職世代、結婚・子育て世代の人口流出がすすんでいるのに、特段の対策も予算もありません。

 保育所の待機児は14年4月81人が、15年4月109人と35%増。16年はさらに増える見込みです。保育所を新設してこなかったからです。

 宇治以南の自治体は中学校卒業まで医療費無料になっており、宇治市も中学卒業まで無料にすべきです。

 

5、暮らし守る市政に、政策転換を

 国民健康保険料は世帯割が府内15市で最高額です。その結果、控除後の所得0円(年金120万円以下)単身世帯の場合、宇治市が15市で断トツに高い保険料になっています。7年連続黒字、約10億円の基金がため込まれています。山本市長になって以降、法定外繰入金は一円も支出していません。黒字や基金の活用、一般会計からの繰入れで保険料を引き下げるべきです。

 水道料金14%もの値上げで、とりわけ低所得者向けは35%もの値上げです。値上げの際の財政シミュレーションはすでにくるっています。値上げを撤回すべきです。

 

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