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2009年6月市議会定例会について

              2009年7月7日 日本共産党宇治市会議員団

 6月11日開会の宇治市議会6月定例会は、7月2日に閉会しました。保育所民営化、徴税強化のための全府共同化など、市民への悪政押付けが強まる中で、5つの市民請願が出されるなど住民の運動が広がった議会でした。

日本共産党は、市民請願の採択に全力をあげるとともに、国保料引き下げ条例を議員提案するなど、懸命に市民の願い実現に努力しました。

民主と自民・公明などは、市民請願にことごとく反対するとともに、保育所民営化や徴税強化など市民いじめの悪政を推進し、どの党が市民の願い実現のために真剣に取り組んだかも明白になった議会でした。
 

1、槇島保育所廃園条例、徴税強化の税機構設立を強行

 6月定例会には、槇島保育所廃園条例が提案される一方、槇島保育所保護者会などから3本の反対請願が提出されました。市議会文教福祉常任委員会では、共産委員の提起で保護者会の方に参考人として委員会に出席いただき意見を聞いて審議しました。

今回の「民営化」は、槇島保育所を廃園し、近接地に民間保育所に用地を提供するという安上がり保育優先の施策であり、150人もの待機児解消こそ急務なのに後回しにするものです。ところが「子どもというものは新しいいろんな環境に順応していくものだ」「待機児童の解消や新たな保育ニーズへの対応…民営化は有効な施策のひとつ」(民主)などと民主と自民・公明が廃園条例を強行しました。共産・社会は廃園条例に反対し、市民請願採択に賛成しました。

また、保育所予定地と同一敷地に建設する府営住宅着工が大幅に遅延し、保育所開業後1年以上も工事現場で保育所を運営しなければならないという問題点も惹起したのに、何が何でも強行しようとしています。

「京都地方税機構」の規約の承認議案が出されました。これが現在の宇治市の徴税率91%を95%に引き上げるために、市役所とは別の滞納処分などを強硬にすすめる全府共同組織をつくる、というものです。「参加中止を求める」市民請願が9団体から提出されました。

 「京都地方税機構に加入することが課題(徴税業務の強化)解決の最も有効な手法」(民主)と市民への徴税攻勢強化を要求し、民主・自民・公明などが議案に賛成、市民請願に反対しました。

2、高すぎる国保料の引き下げ条例を提案

 宇治市の国保料は、収入200万円4人世帯で、府内15市中、3番目の高さです。府内15市並みの繰り入れをすれば、1世帯約2万円引き下げできます。引き下げ条例を共産・社会が共同提案しました。

 ところが「加入世帯数では全体の3分の1程度である現状を考えますと、国保への多額の税の投入を続けることは非常に困難」(民主)と民主・自民・公明などが反対し、否決となりました。

3、16億円強の補正予算、国の経済対策予算の市での予算化

 16億円強の不況対策追加予算が提案されました。これは公共施設の地デジ対策、小中学校の校内LAN・パソコンなど(9億円)が主で、不況対策としての効果は疑問視されます。地デジに切り替えできないで困っている市民への支援を優先すべきです。しかし公共施設の対策も必要な予算であり、雇用創出など前進面もあり予算案には賛成しました。不況対策は、市民の生活支援、雇用創出の抜本強化、不況やインフルエンザの影響で困っている業者支援など、暮らしを応援する対策を強化すべきと主張しました。

4、小中一貫校、校区再編強行の姿勢に矛盾激化、市民の批判強まる。

 宇治小学校での小中一貫校計画は、狭い敷地に中学校を併設するもので、安上がりの改築が目的で、他の学校に比べて教育環境の格差が生まれてしまいます。基本設計が公表され、狭い学校であり、安全対策が不十分であることが一層浮き彫りになっています。一貫校を強く要求してきた民主の議員からも「宇治小事件、教訓生かされていない」「敷地の狭さは誰もが知っている」と批判の声があがっています。老朽化した宇治小学校は、小学校として建替えるべきです。

 御蔵山小学校の超マンモス校を放置してきた市教委は、住民の合意もなく、校区変更を強行しようとしています。変更先の木幡小学校では教室不足など新たな問題が発生し、解決策も示されていません。住民合意なしの強行は許されません。

5、自衛隊派兵反対の意見書、要介護認定新方式の撤回求める意見書に民主・自民・公明が反対

共産・社会の提案した「ソマリア沖への自衛隊派兵の中止を求める意見書」「要介護認定新方式の撤回を求める意見書」には、自民・公明にくわえて、民主も反対しました。

以上

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